当欄では、まだ一度もレース場に行ったことのない方々、つまり、「え! マジで!? 行ったことないの? 人生の楽しみ半分以上捨ててるよっ! うわ〜信じらんない! ほらほら、一刻も早く行かなきゃ」とそそのかしてさしあげたい方々へ向けて、いきなり一人で行っても怖い思いをせず、ちゃんと車券・舟券・馬券を買えて、当たったり外れたりして楽しめるようレクチャーしてゆこうと思います。あまりマジにならない程度に熟読して、レース場に足を向けてくださいまし。
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>> 公営レースの種類 <<
公営レース、いわゆる「3競オート」とは、競馬・競輪・競艇・オートレースの4競技。それぞれ、賭けの対象となる駒が馬、自転車(に乗る人間)、ボート(を操る人間)、バイク(に乗る人間)と異なるだけで、基本的には賞金を目指して一生懸命に走るものに対して「コイツが勝つんじゃないか」という自分なりの予想をしてお金を賭けるものです。人により競技の好き好きはありますが、一般的には競馬→競艇・オート→競輪の順でディープになってゆくと言われています。客層的にも…(以下自粛)
>> レース場ってこんなトコ <<
冒頭、つい「怖い思いをせず」などと書いてしまいましたが、レース場は決してコワイ所ではありません。ロクでもない人間の吹き溜まり、などというのはギャンブル反対派達の妄言であり、実に温かく、かつウェットな方々(主にオジサマ)の吹き溜まりです。ご安心を。まぁ具体的な身の危険は全くありませんが、悪場所・アナザーワールドに憧れる方の好奇心もまた十分に満たしてくれる空気を持っている、それがレース場なのです。
>> さぁ、行こう! <<
レース場に向かう決意さえ固まれば、特に大都市近郊ではほぼ毎日、4競技のうちどれかは必ず開催されています。スポーツ新聞やネット情報で本日の開催予定を確認しましょう。特にネットでは各競技のオフィシャルサイト(当HPのリンク集を参照)で、向こう何カ月かの開催日程が掲載されています。交通機関としては電車&バス、自家用車が考えられますが、駐車場には限りがあり、また、レース終了後の反省会(という名の単なる飲酒)のことを考えても、電車で行くことをオススメします。レース場によっては最寄りの駅からレース場までの無料送迎バスが運行されており、この車中でのオジサマたちとの触れあいも、レース前のわくわくするイントロダクションと言えるでしょう。
>> レース場に着いた <<
入場料はレース場によって違いますが、ほぼ50円もしくは100円。場外発売の時はタダです。自販機もしくは窓口で切符を買う方式と、お金を入れればゲートが開く自動改札方式とがあります。専門の予想紙は入場前に周囲で立ち売りしているオバチャン、もしくは販売所で買っておきましょう。場内に入ってからだと売っていない場もあります。競馬新聞はコンビニなどでも売っていて割とポピュラーですが、競輪・競艇・オートにも当然予想紙があります。最初はスポーツ新聞か無料配布されている番組表のみでも構いませんが、専門予想紙はいずれ必ず必要になるもの。できれば初回から買って読み方を覚え、満載されているデータ・知識を貪欲に吸収したいものです。
>> 投票券(馬券・車券・舟券)の各方式と買い方 <<
それでは早速投票券を買うための行動に移りましょう。初心者は特に「ちょっと様子を見てから…」と、いきなりの購入をためらいがちですが、ハッキリ言って買わなきゃ話になりません。少しでもお金を投じることによって予想にも真剣さが加わり、当たった喜び、外れた悔しさを味わうことによってのみ成長があるのです。だって、最低100円から買えるんですから。ゲーセンでUFOキャッチャーやって何も取れなかったことを思えばなんてこたぁないでしょう。プリクラ撮ったら300円でしょ。現在最も平均配当が高い競輪の3連単で300円分当たったら、いきなり2〜3万、いや、それ以上のお金になってしまうこともあるのです(我ながら甘い誘いだ)。このところ各競技で複雑化して、初心者がとっつきづらくなっている「賭式」。細かい分類は当コーナーの各競技欄を参照いただきたいのですが、大まかに分けて以下のようになっています。
単 勝 |
1着のみを当てる |
2連勝複式 |
1着と2着の組み合わせを当てる |
2連勝単式 |
1着と2着を順番通りに当てる |
3連勝複式 |
1着と2着と3着の組み合わせを当てる |
3連勝単式 |
1着と2着と3着を順番通りに当てる |
複 勝 |
3着までに入るものを1つだけ当てる |
ワイド |
3着までに入るものを2つ当てる |
おわかりかと思いますが、一番当たりやすいのが「複勝」、当たりづらいのが「3連単」。もちろん当たりづらい賭式ほど配当も高くなります。どのあたりを狙うのかはアナタ次第。堅実派ならワイド・連複あたりから、ちょっと慣れたら連単へ。冒険派なら連複をおさえつつ3連で一発高配当狙い、なんてのもイイかもしれません。購入は窓口、もしくは自動券売機にて。ちょっと以前までは窓口での口頭販売がほとんどでしたが、最近はマークシートによる購入が主流。シートの塗りつぶし方は場内に掲示してあります。丁寧な一部の場では、窓口周辺に「マークシート説明員」なる人が配置されている所もあるので、ばんばん尋ねましょう。間違えて塗りつぶして、当たったはずが…なんて事態になっても、誰もフォローはしてくれません。その意味も含め、購入したらその場で券面内容を必ず確かめましょう。券を受け取って、窓口から離れたら、内容が間違えていたからといって買い換えはできません。かく言う筆者も、公営競技ベテランを自認しながら、年に何度かは塗り間違えによるミスを犯します(とほほ)。あと、特に初心者のうちは締め切り時間ギリギリまで考えずに、最低5分前までには購入するよう心がけましょう。締め切り寸前の窓口・券売機は長蛇の列(空いてるトコもありますが)。あ、間違えた、と思ってシコシコ塗り替えたりしていると、列後方から「何やってんだ、オイ!」というお叱り・罵声・白い眼が容赦なく飛んできます。
>> いよいよ発走! <<
買った券を握りしめ、発走のファンファーレが鳴るまでが、ギャンブラーにとってはまさに至福の時。「これが当たったらいくらになって、その金でああしてこうして…うひひひ」と皮算用してしまうのは人間の性。恥じることはありません。そしてレーススタート! とりあえず自分の買っている選手ばかりに目がいってしまうのは仕方ないことといえますが、少しでも慣れてきたら、全選手&レース展開全体に目を配るようにしましょう。それが競技そのものを早く理解することにつながるものですし、着外の(4着以下で、全く券に絡まなかった)選手でも、「あ、コイツは次には来そうだな」とカンにビビッとくるものがあるかもしれません。絶対的に強い選手でも、展開によっては着外に沈んでしまうことがあるのがレース。各選手の「勝てる展開」を把握してゆくのが日々の勝利への道なのです。
>> 当たった! …外れた… <<
購入したレースの結果はいかがでしたか? 当たった方は速攻で払い戻しに行きましょう。「次のレースの予想をしたいし、払い戻しはあとでまとめて」などと言っているうちに当たり券を紛失してしまうような人もいます(実話)ので。外れた場合の対応は人さまざま。まぁ、外れ券は単なる紙クズなのではありますが、それを大事に持ち帰り反省材料とする人、逆に次レースに遺恨を残さないために「こんなもの!」と、ビリビリに破り捨てる人。ただ、破っても走路内には投げないようにしましょうネ。レースの邪魔になりますので。
>> Afterレース <<
勝っても負けても一日レース場にいて、競技の面白さ、そして場内の雰囲気にすっかりハマってしまったアナタ。周辺には明日への活力を与えてくれるナイスなスポットが点在しています。居酒屋、立ち飲み屋から、更に打ちたいと思う方はパチンコ、スロット…などなど。特にレース場周辺の飲み屋では、同じレースを打っていたオジサマたちの自慢話、後悔話、グチ、ゴタク…等々、かなり今後の参考になるお話を聞くことができます。…と言うより、ご心配なく。ちょっと時間が経てば、アナタ自身が大声で話しているようになりますので(笑)。
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